佐土原町(読み)さどわらちよう

日本歴史地名大系 「佐土原町」の解説

佐土原町
さどわらちよう

面積:五六・八四平方キロ

宮崎市によって南北に分けられた宮崎郡の北部に位置し、北は児湯こゆ新富しんとみ町、南は宮崎市、西は西都市・東諸県ひがしもろかた国富くにとみ町、東は日向灘に面する。町域の中央部には東西にわたって標高六〇―一〇〇メートル程度の洪積台地(広瀬台地)が広がり、町域のほぼ半分を占める沖積低地は北部の一ッ瀬川、中央部の石崎いしざき川の各流域と海岸地帯に開ける。広瀬ひろせ台地は第三紀層の宮崎層群上の粘土や砂などの礫層と黒土・赤ホヤのローム層(火山灰)からなる。町域東部をJR日豊本線が南北に通り、佐土原駅がある。その西側を国道一〇号が並行して走り、さらに町域西部を国道二一九号が通っている。当町と宮崎市を結ぶ一ッ葉ひとつば有料道路は当町南東端で国道一〇号の佐土原バイパスに接続している。集落は台地上およびその周辺に散在し、二つの国道付近の広瀬地区と佐土原地区(旧佐土原城下)に市街地が形成されている。

遺跡の多くは丘陵上に立地する。旧石器時代の遺跡として細石器文化を中心とする船野ふなの遺跡があり、細石核や細石刃が出土。縄文時代は集石遺構や土坑が検出された隠山かくれやま遺跡があり、草創期に比定されている。弥生時代は洪積台地上に立地する下那珂しもなか遺跡があり、長方形の土坑からシジミハマグリなどの貝殻や籾殻圧痕をもつ壺などが出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android