佐川土居跡(読み)さかわどいあと

日本歴史地名大系 「佐川土居跡」の解説

佐川土居跡
さかわどいあと

[現在地名]佐川町甲 お土居

春日かすが川の支流磐井谷いわいだに川の左岸にある土佐藩筆頭家老深尾氏の居館跡。西側背後に佐川城のあった古城こじよう山を負い、山腹から東方磐井谷川に至る傾斜地を利用して築かれ、宝暦一一年(一七六一)の御上使様御用覚(竹村家文書)に「御土居ハ東向、東西壱町、南北ハ弐町」とみえる。川沿いに須崎への往還が通る。

寛文一二年(一六七二)の佐川土居絵図(五藤家蔵)によれば土居は三段に築かれ、西の最も奥の部分に当主・嗣子の居所と長局があり、北の射場、南の隠居所をはじめとして米蔵・薬蔵・馬屋・馬具所・木工屋・長屋・小人部屋が適宜配置され、磐井谷川を隔てた東側にも蔵屋敷・用人共寄合所・武具蔵が設けられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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