20世紀日本人名事典 「佐木秋夫」の解説
佐木 秋夫
サキ アキオ
昭和期の評論家 国民文化会議常任委員;宗教と社会研究会幹事。
- 生年
- 明治39(1906)年11月16日
- 没年
- 昭和63(1988)年8月20日
- 出生地
- 東京・麴町
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学文学部宗教学科〔昭和5年〕卒
- 経歴
- 不況の昭和初期、巣鴨学園、高田女塾で英語を教えながら日本戦闘的無神論者同盟、唯物論研究会により著述活動を行う。昭和12年三笠書房が出した唯物論全書の中の宗教論執筆を担当した。しかし日中戦争で文化統制が厳しく、著述を断念。13年青江舜二郎らと教育紙芝居協会を設立、印刷紙芝居を作って売った。教育紙芝居のほか、軍、官の要請で軍国紙芝居を作らされた。戦後、極東軍事裁判で検事側証人として文化統制が紙芝居にまで及んだことを証言した。後、民主紙芝居人集団の設立に参加したが、31年ごろから国民文化会議の常任委員となり紙芝居から離れた。著書に「ロシア宗教社会史」「宗教学説」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報