佐波波地神社(読み)さわわちぎじんじや

日本歴史地名大系 「佐波波地神社」の解説

佐波波地神社
さわわちぎじんじや

[現在地名]北茨城市大津

海岸近くに迫る丘陵性台地の唐帰からかい山に南面して鎮座祭神は天日方奇日方命・大己貴命・事代主命・大物主命・姫蹈鞴五十鈴姫命・五十鈴依姫命。旧郷社。「松岡地理志」によれば、社山に古松があって海船往来の目当てとなり、異国に漂流しそうな時は、この松を目当てとすれば迷わず帰れるので、俗に唐帰松とよぶという。

創立年代は不詳。初め六所ろくしよ明神とも称したという。縁起では「延喜式」神名帳にある佐波波地祇神社と伝えるが、華川はなかわ上小津田かみこつだにも佐波波地祇神社がある。


佐波波地神社
さわわちぎじんじや

[現在地名]北茨城市華川町上小津田

花園はなぞの川左岸の山腹の字塩原しおばらに鎮座。初め西方約一里の佐波山にあったのを永禄一二年(一五六九)塩原山に移し、のち今の地に遷座したと伝える。祭神天日方奇日方命。旧郷社。

「三代実録」の貞観元年(八五九)四月二六日条に「常陸国正六位上石船神、佐波波神並授従五位下」とみえ、「延喜式」神名帳に「多珂郡一座佐波波地祇神社」とあるが、大津おおつ町にも佐波波地祇神社がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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