佐野前励(読み)サノ ゼンレイ

20世紀日本人名事典 「佐野前励」の解説

佐野 前励
サノ ゼンレイ

明治期の僧侶 日蓮宗宗務総監



生年
安政6年2月18日(1859年)

没年
大正1(1912)年9月7日

出生地
江戸・浅草

旧姓(旧名)
下河

経歴
小笠原氏の家臣・下河家に生まれ、山谷正法寺住職・佐野日遊の養子となり、のち池上本門寺中教院で新居日薩に学ぶ。明治21年日蓮宗の組織改革を提案するが失敗。のち宗門に残る多年因襲を打破しようと平民主義を主張し、ついに宗規の改正を断行し、43年推されて宗務総監となった。就任後、朝鮮布教の開始、日宗財団の設立、東京感化院の経営などに当たった。九州の信徒からは“佐野の御前”、朝鮮の信徒からは“佐野大人”と呼ばれた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐野前励」の解説

佐野前励 さの-ぜんれい

1859-1912 明治時代の僧。
安政6年2月18日生まれ。佐野日遊の養子となり,のち新居日薩(あらい-にっさつ)にまなぶ。明治21年日蓮(にちれん)宗の組織改革を提案するが,失敗。43年宗務総監となり,朝鮮布教などにあたった。大正元年9月7日死去。54歳。江戸出身。旧姓は下河。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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