佐須庄（読み）さすのしよう

日本歴史地名大系

佐須庄
さすのしよう

• 兵庫県：城崎郡
• 香住町
• 佐須庄

「和名抄」記載の古代美含（みくみ）郡佐須郷を継承したとみられる庄園で、皇室領。佐津（さづ）川流域に比定されるが、長井（ながい）村・丹生（にゆう）村も庄内であった。弘安八年（一二八五）の但馬国太田文に「佐須庄　七拾八町七反十歩」とみえ、「院御領」「地頭太田千熊丸」の注記がある。院とは亀山上皇、地頭千熊丸は守護太田氏の一族であろう。庄田の内訳は、仏神田六町五反小、井免田一町、地頭給五町（うち一町長井村分）、下司給一町、徴使給五町、恒吉名四町九反七〇歩、無足田一八町五反一七〇歩、定田三一町七反三〇四歩、用成名三町四反二八〇歩、為成名一町四反一一〇歩である。なお太田文には、当庄内として、長井・丹生の二村が別に記される。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」