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便微生物移植 べんびせいぶついしょく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

便微生物移植
べんびせいぶついしょく

腸内フローラ(腸内細菌叢(そう))の常在菌の構成を有用細菌優位に変える目的で、健康な他人の糞便(ふんべん)を腸内に移植する治療法。「糞便移植」あるいは「糞便微生物移植」ともいう。腸内フローラとは、おもに小腸や大腸などの腸管に常在する正常な細菌叢(微生物群)のことで、その種類は100種類以上とされている。腸内常在菌のおもなものは、病原細菌の侵入を阻止し増殖を抑えるとともに、共生あるいは互いに拮抗(きっこう)して腸内環境を整えるように働いている。しかしひとたびバランスが崩れるとさまざまな病態を呈し、また回盲弁から遠くなる大腸の遠位部になるほど抗菌薬が効かない有害細菌が増え、感染症などにかかりやすい傾向となり、化膿(かのう)性感染症や偽膜性大腸炎などを発症する。こうした腸内常在菌群の構成を、治療目的で改善しようとするものが便微生物移植である。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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