保久陣屋跡(読み)ほつきゆうじんやあと

日本歴史地名大系 「保久陣屋跡」の解説

保久陣屋跡
ほつきゆうじんやあと

[現在地名]額田町保久 中村

四千石地頭石川氏の陣屋。慶安四年(一六五一)に石川総氏が三河国額田郡・加茂郡で三千石知行した時に設置された。元禄一一年(一六九八)に天和二年(一六八二)の加増一千石分が上野国・下野国より幡豆はず郡・加茂郡に村替になる。三河国内の額田郡七ヵ村、加茂郡二四ヵ村、幡豆郡一ヵ村を保久陣屋で支配して明治に至る。額田町合併以前の旧下山しもやま村役場は陣屋の遺物を使用していた。幕末期の陣屋図面(ぬかた)によると、総門の両側長屋があり、前面には堀があった。二の門の内側は、御奥が二部屋と御表・御勝手・白州、長屋と陣屋内に稲荷社がある。総門と二の門との間には座敷三部屋と庫、長屋四部屋がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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