信濃(町)(読み)しなの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「信濃(町)」の意味・わかりやすい解説

信濃(町)
しなの

長野県北端、上水内郡(かみみのちぐん)の町。新潟県に接する。1956年(昭和31)信濃、古間(ふるま)、信濃尻(じり)の3村が合併して町制施行。町の西部は黒姫・飯縄(いいづな)両火山の裾野(すその)、東部は斑尾(まだらお)山麓(さんろく)が占める標高700メートル前後の高冷地で、信州の豪雪地の一つ。町域の中央をしなの鉄道と国道18号(北国(ほっこく)街道)が南北に走る。近年、上信越道信濃町インターチェンジが開かれたことで利便性が向上した。斑尾山麓には野尻湖(のじりこ)がある。中心集落は柏原(かしわばら)で、近世には北国街道宿場町であり、また俳人小林一茶(いっさ)の生地で、終焉(しゅうえん)を迎えた旧宅は国史跡に指定されている。一茶記念館があり、例年秋には新そばを賞味しながらの句会が催される。古間集落は近世からの古間鎌(かま)の産地として知られる。黒姫山麓にはスキー場があり、野尻湖畔とともに別荘地の開発が進んでいる。面積149.30平方キロメートル、人口7739(2020)。

[小林寛義]

『『信濃町誌』(1968・信濃町)』


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