修証義(読み)しゅしょうぎ

精選版 日本国語大辞典 「修証義」の意味・読み・例文・類語

しゅしょうぎ【修証義】

(「曹洞教会修証義」の略) 曹洞宗信徒の精神生活のよりどころとするために、「正法眼蔵」の中から特に信心確立に資する部分を抜粋し編集したもの。明治二三年(一八九〇)、滝谷琢宗・畔上楳仙編。五章から成る。曹洞宗でしばしば読誦される。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「修証義」の意味・わかりやすい解説

修証義
しゅしょうぎ

1890年(明治23)公布された曹洞(そうとう)宗の教書。1巻。詳しくは『曹洞教会修証義』。大内青巒(せいらん)を中心とする曹洞宗扶宗会において、在家化導(ざいけけどう)書として編纂(へんさん)された『洞上在家修証義』をもととして、永平寺の滝谷琢宗(たきやたくしゅう)と総持寺の畔上楳仙(あぜがみばいせん)が訂正修補したものである。道元の『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』中より語句を選び、時代に適応させるべく、全体を総序、懺悔滅罪(さんげめつざい)、受戒入位(じゅかいにゅうい)、発願利生(ほつがんりしょう)、行持(ぎょうじ)報恩の5章31節に分けたもので、曹洞宗の宗意安心書として、また教化伝道書として広く行われている。

[鏡島元隆]

『水野弘元著『修証義の仏教』(1968・春秋社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android