俯く(読み)ウツムク

デジタル大辞泉 「俯く」の意味・読み・例文・類語

うつ‐む・く【×俯く】

[動カ五(四)]顔が下の方へ傾く。下を向く。「恥ずかしげに―・く」⇔仰向あおむ
[動カ下二]うつむける」の文語形
[類語]伏せる伏すうつ伏せる突っ伏すうつぶすうつぶせ腹這い

うつ‐ぶ・く【×俯く】

[動カ四]うつむく」に同じ。
「―・いて拾ふ事があらうずらう」〈史記抄・貨殖伝〉
[動カ下二]うつぶける」の文語形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「俯く」の意味・読み・例文・類語

うつ‐む・く【俯】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
    1. 頭を前へ垂れる。顔を伏せる。また(比喩的に)物が傾く。うつぶす。うつぶく。⇔あおむく
      1. [初出の実例]「かををもえあげずうつむいて」(出典:玉塵抄(1563)九)
      2. 「ほろりほろりと涙のこぼれるを、見せじとうつ向きたる肩のあたり」(出典:大つごもり(1894)〈樋口一葉〉上)
    2. 容器などの口が逆になる。
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙うつむける(俯)

うつ‐ぶ・く【俯】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
    1. うつむく(俯)[ 一 ]
      1. [初出の実例]「ものの来ければうつぶきて見るに、弓のかげは見えず」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一一)
    2. うつむく(俯)[ 一 ]日葡辞書(1603‐04)〕
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙うつぶける(俯)

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