個艦優秀主義(読み)こかんゆうしゅうしゅぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「個艦優秀主義」の意味・わかりやすい解説

個艦優秀主義
こかんゆうしゅうしゅぎ

1930年のロンドン海軍軍備制限条約によりアメリカ,イギリス海軍に対し,劣勢な艦艇保有比率を強いられた日本海軍が,個々の艦艇の戦力で敵性国海軍の同型艦をしのぐことを造艦の方針としたこと。この結果,『加古』『古鷹』級の重巡洋艦など列強水準を上回る軍艦が建造されたが,同時にその過重武装によって 34年に水雷艇友鶴』の転覆沈没事件 (→友鶴事件 ) ,35年に駆逐艦2隻が暴風雨にあって艦体が折れた第四艦隊事件を引起した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android