ギャング映画(読み)ギャングえいが(英語表記)gangster film

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギャング映画」の意味・わかりやすい解説

ギャング映画
ギャングえいが
gangster film

アメリカの都市の暴力組織,特に禁酒法時代の 1920年代のものを描くアクション映画の総称。初期作品に無声時代末期の J.スターンバーグの『暗黒街』 (1927) などがあるが,トーキー時代初期に隆盛をきわめ,今日古典的ギャング映画と呼ばれるものが続出した。 M.ルロイの『犯罪王リコ』 (30) ,W.ウェルマンの『民衆の敵』 (31) ,R.マムーリャンの『市街』 (31) ,H.ホークスの『暗黒街の顔役』 (32) など。俳優としては E.ロビンソン,J.キャグニーらが活躍。検察側から暗黒街を描くGメン物の始祖としてはキーリーの『Gメン』 (35) がある。また各国でもこのような暗黒街を描く映画が多い。日本では黒沢明が『酔いどれ天使』 (48) などで第2次世界大戦後のやくざ像を批判的に描いた。今日では娯楽的アクション映画として制作されている。

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