日本歴史地名大系 「健男霜凝日子神社」の解説 健男霜凝日子神社たけおしもこりひこじんじや 大分県:竹田市戸下村健男霜凝日子神社[現在地名]竹田市神原井手上(いでのうえ)集落にあり、直入(なおいり)郡内唯一の式内社。祖母(そぼ)山上の祠を上宮、井手上の社を下宮と称する。祭神は豊玉姫命・彦五瀬命。このことから姥嶽(うばだけ)神とよぶという。創始は白雉二年(六五一)で、その棟札記録や白雉の旧材の一部が現存するという(豊後国志)。承和一〇年(八四三)九月一九日・元慶七年(八八三)九月二日に朝廷から神階を授けられた記録があり(続日本後紀・三代実録)、古くから知られた。建男霜凝日子という神名は霜にかかわる益災をつかさどる神と考えられる。小河を隔てた波来合(はきあい)に鎮座する穴森(あなもり)社の祭神が蛇神で、大野川水源の水神信仰と関係あるらしいことを考えると大野川源流地帯の祖母山北麓に鎮座する両社の性格をある程度推察することができよう。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by