元太田山埴輪窯跡群(読み)もとおおたやまはにわようせきぐん

日本歴史地名大系 「元太田山埴輪窯跡群」の解説

元太田山埴輪窯跡群
もとおおたやまはにわようせきぐん

[現在地名]常陸太田市新宿町

太田県立自然公園内にある。市街西方源氏げんじ川を隔てた丘陵で、昭和三七年(一九六二)北面する傾斜地に数基の窯跡を発見、計七基を発掘調査した。ほぼ完形のものが三基あったが、平均で全長四メートル、中央幅一メートル、焚口幅一メートル、勾配二五度。いずれも丘陵上部の斜面にあって、焚口は西方ないし北方に向け、北側の谷津から吹上げる風力を利用して焼成したものと考えられる。窯は無段登窯で、窯底はほぼ平坦で、天井はアーチ状を呈していたが、焚口は須恵窯に近似する形のものと長方形のものとがある。

窯跡内部から発見された埴輪には円筒と人物・動物・器財等の四種があり、動物は犬・馬、器財は靫をかたどったものがあるが、土師器・坏・高坏等も出土

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android