八上(読み)やかみ

日本歴史地名大系 「八上」の解説

八上
やかみ

中世からみえる丹波国の地名。篠山盆地中央部南辺で、中世後期には守護郡使が置かれるなど、多紀たき郡の中心地となった。永享一〇年(一四三八)一二月の大山庄年貢算用状(東寺文書、以下同文書)に「陸斗参升永享五正月分郡使八上辻方ヘ礼」とあり、京都東寺領大山おおやま庄の年貢から八上にいた郡使辻某への礼が支出されている。守護代の下の又守護代が郡奉行とよばれ、多紀郡などでは郡奉行の下に郡使が置かれたと考えられるが、この郡使辻は郡奉行産田式部丞の被官と思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報