八文字其笑(読み)はちもんじ・きしょう

朝日日本歴史人物事典 「八文字其笑」の解説

八文字其笑

没年:寛延3.8.19(1750.9.19)
生年:生年不詳
江戸時代の書肆,浮世草子作者安藤氏江島其磧を代作者として八文字屋を隆盛させた初代八文字自笑の子。元文5(1740)年刊の『忠盛祇園桜』などに,初めて作者として父と連記され,それが延享4(1747)年刊の『自笑楽日記』まで続く。代わって,同年刊の『彩色歌相撲』などからは,子の瑞笑と連記された。ただし,この時期は多田南嶺が代作者であった時期とちょうど重なる。其笑は,実際の文筆面にはほとんどかかわらなかった実務型の人といわれている。<参考文献>長谷川強『浮世草子の研究』,同『浮世草子新考』

(樫澤葉子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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