内町溜池
うちまちためいけ
亘理丘陵裾、金津宿の東部に築かれた用水池。内町大堤、金津大堤ともよばれた。貞享二年(一六八五)に、主として南西方枝野村の用水源として、仙台藩士大立目弥覚の主唱と金津宿代官手戸市之丞の尽力で築かれたもので、土手の長さ八〇間、根置二七間。余水池一ヵ所は長さ四〇間・横三五間(伊具郡誌)。築造に伴い町場は金津宿横町へ移転し、跡地に田が開かれたという。また仙台藩士大条氏の家中屋敷が約五〇軒あったが、藤田村・島田村に替地を与えられ移住した。しかし尾山村内に知行地をもつ大条氏と大立目氏との不仲はその後も続いたという。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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