円浄寺(読み)えんじようじ

日本歴史地名大系 「円浄寺」の解説

円浄寺
えんじようじ

[現在地名]満濃町東高篠

土器どき川の左岸にある。仲津山白紫院と号し、真宗興正派。本尊阿弥陀如来、ほかに如意輪観音地蔵菩薩毘沙門天を祀り、本堂の外の観音堂に聖観音、閻魔堂に十王像を祀る。寺記によるとかつては白紫山中之坊仲津山生福しようふく寺で、建永二年(一二〇七)讃岐に流された法然がこの寺に止錫して念仏の教えを広め、浄土宗寺院となった。大永年間(一五二一―二八)了専が浄土真宗に転じ円浄寺と号し、享禄年間(一五二八―三二)に美濃国から当地に移り住んだ千葉孫太郎親常が仏門に入り、了常と改めて二代目住職となったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報