日本歴史地名大系 「仲多度郡」の解説 仲多度郡なかたどぐん 面積:二二八・六四平方キロ琴南(ことなみ)町・満濃(まんのう)町・仲南(ちゆうなん)町・琴平(ことひら)町・多度津(たどつ)町明治三二年(一八九九)那珂(なか)郡と多度郡が合併して成立した郡で、郡役所は善通寺町に置かれた。大正一二年(一九二三)郡制が廃止されて、郡は単なる行政区画の名称となった。現在の善通寺市および丸亀市の大半も郡内に属した。県の中央部からやや西部に位置し、北部の多度津町が善通寺市によって分断されている。南は徳島県三好(みよし)郡三好町・三野(みの)町と美馬(みま)郡美馬町・脇(わき)町、西は三豊(みとよ)郡財田(さいた)町・山本(やまもと)町・三野町、東は香川郡塩江(しおのえ)町・綾歌(あやうた)郡綾上(あやかみ)町・綾歌町・丸亀市に接し、北は備讃瀬戸の塩飽(しわく)諸島に及んでいる。東部を土器(どき)川が、中央部を金倉(かなくら)川が北流し、南西部を財田川が西流する。北部を国道一一号が東西に、南部を国道三二号がほぼ南北に通る。両国道を結ぶ国道三一九号が南北に、同三七七号が東西に通り、郡の南東部を国道四三八号が南北に通る。JR予讃本線が北部を東西に、同土讃本線が西部を南北に通過する。〔原始―近世〕善通寺市周辺には縄文遺跡と大規模な弥生遺跡があり、その影響は琴南町備中地(びつちゆうじ)出土の弥生土器の文様や、満濃町佐岡(さおか)出土の平形銅剣にみられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by