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再分配[財] さいぶんぱい[ざい]redistribution

翻訳|redistribution

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

再分配[財]
さいぶんぱい[ざい]
redistribution

アメリカの経済史学者 K.ポランニーによって提唱された,経済過程を制度化する原理の一つで,ある中心に集中し,そして再びそこから出る占有の移動であると定義される。これに対して,対称的な集団間の移動として,「互酬性」がある。再分配の原理は,集団や社会のなかにある程度の中心性が存在する場合,その経済の統合原理として機能しており,主として,部族社会のようなある程度社会の成層化が進んだ所に認められる。部族社会における財物の流通では,諸集団の経済活動による生産財が,首長のような,その社会の中心に集積される。しかし,この生産財は,けっして首長らの財産として蓄財されるのではなく,儀礼的場において,集積とは逆に中心から社会へと再び分配される。このような財の集積と再分配の体系は,その社会における富の偏在を防ぐ平均化の作用を果している。メラネシアの部族社会にみられる「クラ交易」には,等価の財物の交換によって統合される部族間の経済組織と,再分配によって統合された内部構造が併存していることがわかり,この点から,M.サーリンズは再分配に対して平衡的互酬性の概念を提唱した。一般に,非市場経済の社会では,互酬性と再分配という2つの統合原理が同時に働いている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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