冷奴(読み)ひややっこ

精選版 日本国語大辞典 「冷奴」の意味・読み・例文・類語

ひや‐やっこ【冷奴】

〘名〙 豆腐冷水や氷などで冷やし、醤油(しょうゆ)薬味で食べる料理。奴豆腐。冷豆腐。⇔あつやっこ。《季・夏》
雑俳・かざし草(1792)「世話がない・いつもながらの冷やっこ」
[語誌]冷たい豆腐を料理としたのは、「食用簡便」(一六八七)に「生豆腐を醤油に浸し番椒(かうらい)の粉を加へて用ゆ。俗に奴子豆腐(やっこどうふ)と云。甚悪し食すべからず」とあるのが早いか。「浮・風俗遊仙窟‐二」(一七四四)に「冷豆腐は〈俗に奴豆腐と云に同じ〉九夏の天に炎熱を忘る」と見え、「冷奴」は、「奴豆腐」と「冷豆腐」の合わさった語と考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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