出雲井於神社(読み)いずもいのうえじんじや

日本歴史地名大系 「出雲井於神社」の解説

出雲井於神社
いずもいのうえじんじや

下鴨神社の境内末社祭神素戔嗚すさのお尊。「延喜式」神名帳の愛宕おたぎ郡に「出雲井於イツモノイノヘノ神社大、月次相嘗新嘗」と記される。摂津国島下しましも郡井於神社(現大阪府吹田市)、和泉国和泉いずみ泉井上いずみいのうえ神社(現同府和泉市)とともに井泉を祀る神社として知られる。神亀三年(七二六)愛宕郡出雲郷計帳(正倉院文書)にみえる出雲郷雲上里・雲下里のうち、出雲高野社が雲上里の産土神であるのに対し、出雲井於神社は雲下里の産土神として郷民に祀られていた。それゆえ下鴨社の神とは別系譜であるが、賀茂氏のこの地への進出で出雲氏の奉斎する神が賀茂祭祀圏に包摂されたと考えられる。天安三年(八五九)一月二七日に従五位の神位を授けられ(「三代実録」貞観元年正月二七日条)、元永二年(一一一九)一一月一日の下鴨社焼亡の折には下鴨社の神体が焼亡を免れたこの社に移し置かれたこともあった(中右記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の出雲井於神社の言及

【ヒイラギ】より

…葉に鋭い鋸歯のあるモクセイ科の常緑小高木(イラスト)。節分に枝葉を戸口に挿して邪鬼の侵入を防ぐ民俗がある。台湾名は柊樹。高さ10m,径30cmに達し,樹皮は帯褐灰白色,円形の皮目がある。葉は十字対生し,楕円形で長さ3~7cm,若木では刺端に終わる大型の鋸歯を1~4対もつが,老木では全縁,質厚く光沢があり,裏に半透明の腺点が散布する。秋10~11月,当年枝の葉腋(ようえき)に数花ずつの散形花序をつけ,芳香がある。…

※「出雲井於神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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