焼亡(読み)ショウボウ

デジタル大辞泉 「焼亡」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぼう〔セウバウ〕【焼亡】

[名](スル)焼けてなくなること。焼失。しょうもう。「大火で神社仏閣が焼亡する」
[類語]焼失火事火災火難出火失火炎上大火小火ぼや小火しょうか自火近火急火怪火不審祝融しゅくゆう回禄かいろく大火災大火事山火事火の海焼尽丸焼け半焼け全焼半焼火元火の元類焼貰い火延焼飛び火引火猛火火の手下火鎮火消火火消し消防火事場焼け跡

しょう‐もう〔セウマウ〕【焼亡】

《古くは「じょうもう」》「しょうぼう(焼亡)」に同じ。
「ある時には内裏に―あるにも」〈今昔・二四・二四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「焼亡」の意味・読み・例文・類語

しょう‐もうセウマウ【焼亡】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「もう」は「亡」の呉音。古くは「じょうもう」 )
  2. ( ━する ) 建造物などが焼けてなくなること。焼けうせること。焼失。しょうぼう。
    1. [初出の実例]「勝家焼亡曾不日、良医傾没即非時」(出典:田氏家集(892頃)中・奉答視草両児詩)
  3. 火事。火災。しょうぼう。
    1. [初出の実例]「及深更、西方有焼亡」(出典:権記‐長保三年(1001)九月一四日)
    2. 「Iômǒno(ジョウマウノ) ヨウジン セヨ」(出典:日葡辞書(1603‐04))

焼亡の語誌

( 1 )「色葉字類抄」によると、清音であったと思われるが、「天草本平家」「日葡辞書」など、室町時代のキリシタン資料のローマ字本によると「ジョウマウ」と濁音である。
( 2 )方言に「じょうもう」の変化形「じょーもん」があるところから、室町時代以降に口頭語としても広がりを見せたと思われる。


しょう‐ぼうセウバウ【焼亡】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じょうぼう」とも。「ぼう」は「亡」の漢音 ) =しょうもう(焼亡)〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「其冬、ちかきあたりより火出て、家蔵ともに残りなく焼亡(ゼウボウ)し」(出典:談義本・労四狂(1747)下)

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