下鴨神社(読み)シモガモジンジャ

デジタル大辞泉 「下鴨神社」の意味・読み・例文・類語

しもがも‐じんじゃ【下鴨神社】

賀茂御祖神社かもみおやじんじゃの通称。

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日本歴史地名大系 「下鴨神社」の解説

下鴨神社
しもがもじんじや

[現在地名]左京区下鴨泉川町

賀茂かも高野たかの両川の合流点に近い糺森ただすのもりに鎮座。平安遷都以前当地に住した賀茂氏の氏神で、祭神は賀茂建角身かものたけつのみ命・玉依日売たまよりひめ命。「延喜式」神名帳の愛宕おたぎ郡に「賀茂御祖神社二座並神名大、月次相嘗新嘗」とあり、正式には賀茂御祖かもみおや神社と称するが、賀茂川上流の京都市北区上賀茂にある賀茂別雷かもわけいかずち神社を上賀茂神社というのに対し、一般に下鴨神社、下鴨社という。旧官幣大社。当社は平成六年(一九九四)世界の文化遺産(古都京都の文化財)に登録された。境内は国史跡に指定。平安時代には朝廷より伊勢神宮に次ぐ尊崇をうけた上下両社は、以来祭礼・奉幣・行幸などが同日に行われ、合せて一社の扱いをうけ、文献上も両社を賀茂社と総称することが多い。→上賀茂神社

〈京都・山城寺院神社大事典〉

〔社領〕

朝廷と密接な関係をもつ両賀茂社は、平安時代を通じて強力な経済的基盤として広大な社領を有するようになる。延暦四年(七八五)一一月に愛宕郡封戸各一〇戸が両社の神領とされたのをはじめ(続日本紀)、下鴨社には貞観七年(八六五)四月に神田五段(三代実録)、寛仁元年(一〇一七)には愛宕郡のうち蓼倉たてくら栗野くるすの上粟田かみあわた出雲いずもの四ヵ郷が寄進されている(寛仁二年一一月二五日「太政官符」類聚符宣抄、「小右記」)。以後、「賀茂御祖神社略誌」によれば寛治三年(一〇八九)一一月一六日に、幡磨国伊保崎いほざき、伊予国宇和うわ郡六帖網・内海、紀伊国紀伊浜、讃岐国内海、豊前国江嶋えじま、豊後国水津木津きづ、周防国佐河牛嶋さがわうしじま御厨、近江国堅田安芸河かたたあきがわが、翌四年七月二三日の官符により、遠江国河村かわむら荘公田三〇町、美濃国梅原うめはら荘公田四〇町、紀伊国仁儀にぎ荘公田三〇町、長門国厚狭あさ荘公田三〇町、土佐国津野つの荘公田三〇町、讃岐国葛原かつらはら荘田地六〇町、因幡国土師はにし荘田地四〇町、安芸国竹原たけはら荘四〇町、備後国勝田かつた荘田地四〇町、備中国富田とみた荘六〇町、但馬国土野はにの荘田地五〇町、丹波国木津きつ荘田地四〇町、摂津国小野おの荘四〇町、近江国高嶋たかしま荘五〇町、越前国志津しつ荘田地四〇町、越中国倉垣くらがき荘田地三〇町、越後国石河いしかわ荘公田四〇町、丹波国三和みわ荘公田四〇町、美濃国席田むしろだ荘公田一五町が寄進され、また後三条天皇の延久年間(一〇六九―七四)には、播磨国鞍位くらい荘、美作国河今かわいま保が新たに社領となっている。天永元年(一一一〇)には藤原忠実が尾張五烟・美作五烟の封戸を寄進している(同年一一月二〇日「摂政藤原忠実寄進状案」朝野群載)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「下鴨神社」の解説

下鴨神社

京都府京都市左京区にある神社。山城国一之宮。正式名は賀茂御祖(みおや)神社。国宝の本殿など多くの文化財を保有。「古都京都の文化財」の一部としてユネスコ世界文化遺産に登録。5月に行われる賀茂祭(葵祭)が有名。

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百科事典マイペディア 「下鴨神社」の意味・わかりやすい解説

下鴨神社【しもがもじんじゃ】

賀茂御祖神社

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「下鴨神社」の意味・わかりやすい解説

下鴨神社
しもがもじんじゃ

賀茂御祖神社

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「下鴨神社」の意味・わかりやすい解説

下鴨神社
しもがもじんじゃ

賀茂御祖神社」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の下鴨神社の言及

【葵祭】より

…賀茂祭ともいい,京都の賀茂別雷(わけいかずち)(上賀茂)神社,賀茂御祖(みおや)(下賀茂,下鴨)神社の両社の例祭。祭りに参加する斎院をはじめ勅使らが葵の蔓(かずら)を身につけることからこの名を称した。古くは旧暦4月中の酉の日に行われていたが,現在は5月15日に行われる。石清水祭,春日祭とともに三大勅祭の一つ。806年(大同1)官祭となり,810年(弘仁1)斎院がおかれ皇女有智子内親王が斎王になって以来,同祭に奉仕するようになった。…

【賀茂御祖神社】より

…祭神は賀茂建角身(たけつのみ)命と玉依媛(たまよりひめ)命。通称下鴨神社。賀茂別雷(わけいかずち)社より新しく,750年(天平勝宝2)に御戸代田1町を寄せられたのが史料上の初見。…

【御厨】より

…古代・中世の皇室や伊勢神宮などの大神社に付属する,食料品調達にかかわる所領。平安時代末から鎌倉時代ごろには荘園とほとんど変わらないものとなったが,本来は荘園のような所領ではなく,厨は台所を意味し,むしろ供御(くご)物や神饌を調達するために,皇室や神社に所属した山民・海民集団の構成する機関とでもいうべき実態のものであった。御厨の名称は文献上では8世紀末ごろから見られるが,近江国筑摩(つかま∥ちくま)御厨のように天智天皇時代に建立されたという伝承をもつものもあり,実際にはもっと古くから存在していたと考えられる。…

※「下鴨神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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