列福(読み)れっぷく(英語表記)beatificatio; beatification

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

列福
れっぷく
beatificatio; beatification

キリスト教のカトリックにおいて,その信仰と徳により模範的生活を送った人物を,死後特に崇敬の対象として公式に認めること。列福された者は福者と称される。列福の手続きは,列福調査請願を受けた候補者の生涯の記録の聴取・調査,調査記録の合法性・有効性の確認,ローマ教皇庁における手続き,最終決定という段階を踏んで行なわれる。調査に際しては,その神聖性や徳行の英雄性についての証言,著作,候補者を介して行なわれたとみられる奇跡などに関して,あらゆる資料が集められる。教皇が列福を命じる場合には,荘厳ミサにおける荘厳な宣言のかたちで発表される。元来列聖と列福は区別されず,司教の手にゆだねられていた。12世紀に教皇アレクサンデル3世が列聖を教皇の権利とし,それ以降も司教による特定の物故した信者に対する崇敬の認定が行なわれたことから,列聖と列福が区別されるようになった。17世紀,教皇ウルバヌス8世にいたって列福も教皇の手に移され,列聖の前段階として,また一地域あるいは一事項に限定された崇敬の認可として制度化された。

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