(読み)ボウ

デジタル大辞泉 「剖」の意味・読み・例文・類語

ぼう【剖】[漢字項目]

常用漢字] [音]ボウ(慣) ホウ(漢)
ボウ刃物で切り開く。「剖検解剖
〈ホウ〉解き分ける。分かれ開ける。「剖析剖判

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「剖」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音] ボウ・ホウ
[字訓] わける・さく・ひらく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(ほう)。は果実が熟して剖(さ)けようとする形。これを両分することを剖という。〔説文〕四下に「(わか)つなり」とあり、天地の開闢を剖判という。〔荘子、篋(きょきよう)〕に「比干(ひかん)(殷の賢人)は剖(むねさ)かる」とあり、肉を剖くことをもいう。

[訓義]
1. わける、わかつ。
2. さく、わる、中分する。
3. ひらく、さきひらく、やぶる。

[古辞書の訓]
名義抄〕剖 ワル・カフル・オビヤカス・ヒラク・ワカレテ・サク・カク・ヱル 〔字鏡集〕剖 ワル・ヒラク・ケヅル・ウヒ・サク・ヤブル・ワカツ・オビヤカス・ヱル・サキ・コカレテ・ウチワル

[語系]
剖phは副phiukと声義通じ、〔説文〕四下に「副はつなり」とあって、剖と同訓。副はまた(ひよく)に作り、犠牲の胸を開いて城門に(たく)し、風蠱(ふうこ)(風に乗ってくる禍)を禁ずることを辜(ひょくこ)という。「剖(むねさ)く」とは、の字義にあたる。

[熟語]
剖開・剖割剖疑・剖胸・剖決・剖剖玄剖散剖辞剖釈・剖心・剖析剖晰・剖説剖截剖鐫剖琢剖断剖破・剖判剖符・剖腹・剖分剖劈剖弁・剖卵・剖裂剖露
[下接語]
剖・解剖・細剖・裁剖・剖・啄剖・刀剖・剝剖・分剖

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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