歯車,カムを加工するために,円周を任意の数に等分割するための器具。機械式と光学式がある。機械式の多くは万能フライス盤の付属品となっている。もっとも簡単な構造のものは,同心円上に等分割された穴のある割出板が主軸にとりつけられている。割出しは,所要の割出角度に相当する穴数だけ割出板を回転し,穴にピンを入れて行う。光学式割出台は,高精度の角度測定と割出しに用いられ,精密歯車,カムシャフトの製作のため,フライス盤,研磨盤に載せて使用される。精密な円周目盛板が内蔵され,ウォームとウォームギヤによって主軸とともに回転する。目盛円板の読取りは測微接眼鏡あるいは投影方式によって行われる。目盛円板の偏心誤差を除き,読取精度をあげるため,合致式読取方式が用いられている。目量(1目の読み)は2″または1″である。
執筆者:横山 豊
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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