割出村(読み)わりだしむら

日本歴史地名大系 「割出村」の解説

割出村
わりだしむら

[現在地名]金沢市割出町・三浦町みうらまち問屋町といやまち一―二丁目

諸江もろえ村の北西に位置し、西は直江なおえ村。応永二四年(一四一七)一二月一三日の摂津満親寄進状(南禅寺文書)によれば、倉月くらつき庄のうち「諸江破出、山口破出」の小六〇歩が京都南禅寺勝軒に寄進されており、「破出」は当地にかかわるとみられる。嘉吉二年(一四四二)一二月三日の南禅寺寺領目録(同文書)には倉月庄山家散田さんがさんでん細目として「諸江破出」「山口破出」がみえる。文安五年(一四四八)一二月一五日の室町将軍家御教書(同文書)によれば「諸江破出」などの段銭・臨時課役免除が確認され、守護使不入が守護富樫成春に命じられている。


割出村
わりでむら

[現在地名]高梁市松原町松岡まつばらちようまつおか

西野々にしのの村の南にあり、標高四五〇―五〇〇メートルの高原上に集落が点在する。寛永備中国絵図に割手村とみえ、高二二五石余、松山藩(以後の領主の変遷は松山西村に同じ)正保郷帳にも割手村とあり同高、宮林少・松林少・芝草山大とある。元禄八年(一六九五)の旧松山領新高帳(羽場文書)には割出村とあり古高五〇〇石余・新高六一五石余。「備中誌」によれば家数八八・人数三八七、村内は東西一里一四町・南北一里。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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