朝日日本歴史人物事典 「加藤磯足」の解説
加藤磯足
生年:延享4.11.15(1747.12.16)
江戸中期の国学者。生年については母の生家の記録では延享5年1月23日の出生とあるという。幼名梅之助,のち要治郎,右衛門七。河之辺之翁とも号す。尾張中島郡起村(愛知県尾西市)の本陣加藤家に出生。本陣主,さらに村方取締役としての公務のかたわら,国学を田中道麿,本居宣長に学ぶ。道麿を追憶して書いた『しのぶ草』は道麿の伝記資料として貴重。家集『磯の寄藻』『磯足歌集』などがあり,国学者としては『校異首書土佐日記』を残す。学問は余暇の趣味の域を出なかった。<参考文献>服部敏良「加藤磯足の研究」上,下(『芸林』24巻4,5号)
(久保田啓一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報