朝日日本歴史人物事典 「加藤素毛」の解説
加藤素毛
生年:文政8.10.17(1825.11.26)
幕末・明治初期の俳人。名は雅英,通称十郎,素毛は号。飛騨国益田郡下原村(岐阜県金山町)の大庄屋加藤三郎右衛門の次男として生まれる。高山で飛騨郡代公用人を務めたのち,筑紫を巡り,万延1(1860)年1月には,外国方御用達伊勢屋平作の手代として江戸幕府の遣米使節に加わった。世界を一周して同年9月に帰国すると,独身の身軽さに俳諧の才も手伝ってか,各地で洋行談を試みた。尾張(名古屋)藩大道寺家家臣水野正信は,この談話を『二夜語』として残している。<参考文献>熊原政男『加藤素毛略伝 万延元年の遣米使節に随行した飛騨の俳人』
(平石典子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報