加賀野春木場跡(読み)かがのはるきばあと

日本歴史地名大系 「加賀野春木場跡」の解説

加賀野春木場跡
かがのはるきばあと

[現在地名]盛岡市加賀野四丁目

御持筒おもづつ町の北、中津なかつ川左岸の川原にあった一町ほどの薪場で、二、三〇軒の町家があった(元文城下図、内史略本「盛岡砂子」)冬季に山で棚木を伐採し、春に雪解け水とともに流し下す薪を春木といい、城下の日常の燃料であった。城下には、北上川・雫石しずくいし川・中津川やな川にそれぞれ春木場があり、木宿で薪商売が行われた。寛保四年(一七四四)の春木定目(御家被仰出)は、当春木場・夕顔瀬ゆうがおせ東中野ひがしなかの村の簗川およびした小路などの各春木場を対象としたもので、それによると近年伐採地が遠方になったため、木尺二尺五寸・積立二間一配の春木が一貫二四〇文から一貫四〇〇文に値上りしている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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