日本歴史地名大系 の解説 加路戸新田・加路戸堤外新田かろとしんでん・かろとつつみがいしんでん 三重県:桑名郡木曾岬村加路戸新田・加路戸堤外新田[現在地名]木曾岬村加路戸・新加路戸(しんかろと)加路戸川と鍋田(なべた)川に挟まれた加路戸輪中の最北端にあり、西は加路戸川を隔てて長島(ながしま)輪中の東殿名(ひがしとのめ)村(現長島町)に対し、東に見入(けんにゆう)新田、南に大(おお)新田がある。唐戸・唐路戸・櫃島また唐櫃とも書いた(五鈴遺響)。伊勢―尾張間の航路の要衝でもあり、木曾岬地域では最も早く開けた。ここに戦国時代伊藤縫殿助と家臣の太田自仙が館を構え、民家八〇〇戸余り、絹細布・木綿織を業とする者が多く住んだ。尾張八丈とは加路戸の島大布木綿のことで、その生産により繁栄した。しかし天正一三年(一五八五)の地震により人家埋没し、亡所となった(長島細布)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報