加須山村(読み)かすやまむら

日本歴史地名大系 「加須山村」の解説

加須山村
かすやまむら

[現在地名]倉敷市加須山・倉敷ハイツ

二日市ふつかいち村の東南に位置する。西南部の加須山と南の高坪たかつぼ山の間はかつては海峡であり、小瀬戸こせどの字を残すが、近世の初めには葦原が広がっていたと思われる。

元和四年(一六一八)二日市村の庄左衛門(尾崎氏)、その分家伝右衛門(同)、庄左衛門の妹婿六郎右衛門(平松氏)が庭瀬藩の命を受けて開発したのが最初で、これを古新田とよんだ。帰農した庄左衛門は西坂にしざかの加須山麓に住んでいたが、のち当村に移住。その際村内の小島を加須島とよんだといい、これがのちの加須山である。続いて同じ三人により寛永元年(一六二四)に当新田(のち中新田)、さらに同三年に小瀬戸の開発が行われ、慶安三年(一六五〇)検地を受けた(文政一三年「扇面手鑑」尾崎文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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