助細胞(読み)ジョサイボウ

デジタル大辞泉 「助細胞」の意味・読み・例文・類語

じょ‐さいぼう〔‐サイバウ〕【助細胞】

被子植物胚嚢はいのうの中の、卵細胞両隣にある小さい細胞。助胎細胞。

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精選版 日本国語大辞典 「助細胞」の意味・読み・例文・類語

じょ‐さいぼう‥サイバウ【助細胞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 被子植物胚嚢(はいのう)の中の卵細胞の両側にある二個の小さい細胞。受精後は退化消失する。
  3. 紅藻類果胞子を作るために特別な役割をもつ細胞。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「助細胞」の意味・わかりやすい解説

助細胞
じょさいぼう

(1) synergid 被子植物の胚嚢の中で卵細胞を囲む小さい2つの細胞。一般に助細胞は短命で,受精と前後して消失する。胚嚢の栄養一定の役割を果している場合も知られている。
(2) subsidiary cell 副細胞ともいう。気孔を囲む孔辺細胞の隣にあって,一般の表皮細胞とは多少形状が異なっている細胞。孔辺細胞の開閉運動に関係あると考えられているが,はっきりわかっていない。多肉植物や乾地植物のほか,ベンケイソウ科,ナデシコ科などの植物にみられる。

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世界大百科事典(旧版)内の助細胞の言及

【気孔】より

…維管束によって水の通道をよくし,表皮組織をクチクラで包んで水が漏れるのを防ぐ一方で,通気孔としての気孔をつくり,かつ気孔の縁にある2個の孔辺細胞guard cellの開閉によって水の蒸散の調節を行うことで,植物はこの課題を克服している。孔辺細胞の周辺に2~4個の助細胞subsidiary cellのある場合もあり,これらの細胞も含めて広義の気孔(または気孔装置)ということもある。植物体の水の蒸散量は気孔を経ないいわゆるクチクラ蒸散が5%前後であるのに対し,面積では1%にも満たない気孔が95%も関与しているということから,気孔の役割の大きさが理解される。…

※「助細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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