労瘵(読み)ロウサイ

デジタル大辞泉 「労瘵」の意味・読み・例文・類語

ろう‐さい〔ラウ‐〕【労×瘵/××瘵】

漢方で、肺浸潤肺結核のこと。
「陰性気鬱きうつとなりて―がかりの独り言」〈露伴・新浦島

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精選版 日本国語大辞典 「労瘵」の意味・読み・例文・類語

ろう‐さいラウ‥【労瘵・癆瘵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 肺病労咳(ろうがい)労気。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「とかく此人は脾胃がそんじて、らうさいのやまひあるやらん」(出典:評判記・野郎虫(1660)吉川六彌)
    2. [その他の文献]〔心法‐労瘵〕
  3. 一種神経病で、気鬱症や恋の病などの類。労気。
    1. [初出の実例]「Rictus〈略〉Rǒsai(ラウサイ) ユエニ モノヲ イワズ クスンデ イル」(出典:羅葡日辞書(1595))

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世界大百科事典(旧版)内の労瘵の言及

【結核】より

…いかなる国においても,結核が急増するのは社会経済が農村型から工業型に移行していく転換期であり,そのピークが過ぎ,繁栄が広まるにつれ,その死亡率は低下する。 結核は日本でも古くから知られた病気で,肺結核は江戸時代には労瘵(ろうさい),労咳(ろうがい)などと呼ばれ,身近なものであった。しかし結核が一挙に猛威をふるうのは明治後半から大正・昭和初期,つまり日本の産業革命期あるいは資本主義成立期と一致する。…

※「労瘵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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