デジタル大辞泉 「浦島」の意味・読み・例文・類語
うらしま【浦島】
謡曲。脇能物。宝生流番外曲。勅使が丹後水の江の浦島明神にもうでると、明神・竜神が現れ、不死の薬を与える。
狂言。大蔵・
歌舞伎舞踊。長唄。2世
洋画家、山本芳翠の絵画。油彩。明治26年(1893)から明治28年(1895)頃の作品で、西洋画のタッチと日本の昔話のモチーフを組み合わせた作風になっている。浦島図。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
(1)能の曲名。脇能物。神物。非現行演目。作者不明。宮増(みやます)作ともいう。前ジテは蓬萊の仙女の化身。後ジテは浦島明神の神霊。浦島明神参拝の勅命を受けた廷臣(ワキ)が,丹後の水江(みずのえ)に赴く。釣り舟を操る若い女に言葉をかけると,舟で明神に案内してくれる。女は,〈明けて悔しい玉手箱,明けてうれしい天の岩戸〉などという話をして(〈クセ〉),自分は実は蓬萊の仙女だと告げて消え去る。夜に入ると仙女が本来の姿を見せて,舞を舞い(〈天女ノ舞〉),竜神が蓬萊山を指し示し,明神もいかめしい老体の神姿を現して玉手箱を勅使に見せ,不死の薬を与えなどする(〈ノリ地〉)。聞き所はクセ。後場は変化の多いにぎやかな場面。
執筆者:横道 万里雄(2)歌舞伎舞踊。長唄。1828年(文政11)3月江戸中村座初演。中村芝翫(しかん)(4世歌右衛門)が踊った七変化舞踊《拙筆力七以呂波(にじりがきななついろは)》の一曲。浦島伝説に取材し,富本の《乙姫(おとひめ)》から引き抜いて《浦島》になる。作詞2世瀬川如皐(じよこう),作曲10世杵屋(きねや)六左衛門,振付4世西川扇蔵,藤間大助,市山七十郎。上方唄《浦島》を修訂した曲で,約15分の短い曲であるが,旋律も美しく格調の高い佳作。
執筆者:権藤 芳一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
歌舞伎(かぶき)舞踊。長唄(ながうた)。2世瀬川如皐(じょこう)作詞。10世杵屋(きねや)六左衛門(当時杵屋三郎助)作曲。1828年(文政11)3月江戸中村座で4世中村歌右衛門(うたえもん)(当時芝翫(しかん))が初演した『拙筆力七以呂波(にじりがきななついろは)』という七変化舞踊の一つ。浦島太郎の伝説に取材したもので、竜宮から帰った浦島が玉手箱をあけて老人になるまでを描く。大海原の気分と幻想的な感じがよく出た曲で、振としては乙姫(おとひめ)を思い起こすところが眼目。なお、坪内逍遙(しょうよう)作の『新曲(しんきょく)浦島』に対し、これを「旧(きゅう)浦島」または「旧浦」と俗称する。
[松井俊諭]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…町域の大部分は碇高原が占めるが,筒川沿いの本荘には水田もひらけている。海岸線には伊根,新井,泊,浦島,本庄と漁港が並び,特に伊根は江戸時代からブリの好漁場で丹後ブリと称され,名産であった。近年,織物業も導入されているが,人口は減少傾向にある。…
…この山頂には弥生時代中期の高地性集落である紫雲出遺跡がある。半島には浦島太郎をめぐる地名伝説があり,紫雲出山を中心とする島はかつて浦島と呼ばれていた。〈家浦〉が太郎の父の里で,太郎は〈生里(なまり)〉で生まれ,〈箱崎〉から竜宮に行き,〈積(つむ)〉に帰って玉手箱をあけたところ煙がたなびいたのが紫雲出山という。…
※「浦島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加