北方八幡宮(読み)きたがたはちまんぐう

日本歴史地名大系 「北方八幡宮」の解説

北方八幡宮
きたがたはちまんぐう

[現在地名]阿知須町 河内

阿知須町の中央部北、塩見しおみ山東南麓にある。祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后。旧郷社。

社伝によると、天平勝宝三年(七五一)宇佐うさ八幡宮(現大分県宇佐市)から勧請した神霊を、賀宝かがほ(白松庄)鎮守として現宇部市大字東岐波の古尾ひがしきわのふるおに祀っていたが、天福元年(一二三三)に南北両社に分ち、南方みなみがた八幡宮、北方八幡宮とした。北方八幡宮は、最初現山口市大字佐山の須川さやまのすがわの地に移り、その後当地に移ったと伝える。応永一五年(一四〇八)焼失。同一七年に再建したが、楼門は再建ならず、元亀二年(一五七一)に至って造営。その後、本殿が大破し、寛永一四年(一六三七)に造営したと伝える。

「閥閲録」所収の小郡裁判文書のうち、野村長右衛門家蔵の文書に、応永一一年(六年か)八月三日付の大内義弘の「賀(宝)庄南北八幡宮政所職事」があり、「右於当宮社務職者、所宛給野村元長也、有限於修理祭祀等者任先例可令興行」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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