北湊村(読み)きたみなとむら

日本歴史地名大系 「北湊村」の解説

北湊村
きたみなとむら

[現在地名]有田市みなと

有田川河口北岸にあり、東は箕島みのしま村、北は海部あま椒浜はじかみはま村、南は川を挟んで小豆島あずしま村。土地は一面の砂壌地。「続風土記」に「今箕島村と北湊村と相接する所土地北に向ひて一道の低みあり、これ古の在田川の海口なりといふ、然れは在田川末に至りて分れて両となり、一は直に西に向ひて海に入り、一は北に折れて海に入り湊口二あるによりて、北にあるを北湊と呼ひしなり、後世北の海口塞りて陸となれとも猶古名を呼ひて村名とするなり」とある。

元禄三年(一六九〇)箕島浦北湊浦出入批判書(山本家文書)にも「宮崎大川往古堤無之、立神より新堂箕嶋領分境ヲ通リ城之尾と申所より山きわヲ流、赤岩よりかるも之方ヘ通リ申候、(中略)右大川口南ヘ寄リ申候故、古川筋水かげニ成申候得、年々洲出砂浜ニ成方々より百姓罷出居住仕リ候得所を出崎と申、唯今之北湊ニ御座候、(中略)以前之川之時分北之方ニ船懸ケ置キ申候得北湊と申候」とあり、有田川の流路は河口で二分し、北にある湊が地名になったとしているが、その時期は明らかではない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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