北郷町(読み)きたごうちよう

日本歴史地名大系 「北郷町」の解説

北郷町
きたごうちよう

面積:一七八・四九平方キロ

日南市によって南北に分断された南那珂郡の北部を占め、東から南は日南市、西は北諸県きたもろかた三股みまた町、北は宮崎市と宮崎郡清武きよたけ町・田野たの町に接する。東西約一九・一キロ、南北約一六キロ。東部は標高六〇〇メートル前後の鵜戸うど山地北西鰐塚わにつか(一一一八・八メートル)を最高峰とする鰐塚山地、南西には東西に峰を広げる小松こまつ(九八八・八メートル)などの峰々が連なる。これら山系が中央部に傾斜して丘陵地帯を形成、その合間をぬって広渡ひろと川が貫流する。大藤おおふじ郷之原ごうのはら北河内きたがわちの三地区で構成され、町域面積の約八〇パーセントを山林が占める。耕地は三・五八パーセントほどにすぎないが、郷之原・大藤付近では平野部が開け、穀倉地帯となっている。JR日南線が南東部を横切り、北郷駅と内之田うちのた駅がある。主要地方道日南―高岡たかおか線が広渡川、黒荷田くろにた(広渡川支流)に沿うように中央部を縦断

旧石器時代の遺跡は知られていない。縄文時代ではかきさこ遺跡で早期の集石遺構八基、池之上いけのうえ遺跡で中期竪穴住居跡一軒・土坑二基が検出されるなど、同時代の姿がしだいに明らかにされつつある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報