十楽庵跡(読み)じゆうらくあんあと

日本歴史地名大系 「十楽庵跡」の解説

十楽庵跡
じゆうらくあんあと

[現在地名]上野市三田

頓阿(一二八九―一三七二)の「十楽庵記」冒頭に「国分寺三田村」として「仏の十快神の十善になぞらへて十楽菴と名付侍るは、我すむ里の庵なるべし」とあり、奥書に貞治三年(一三六四)とある。頓阿は俗名二階堂貞宗、歌を二条派の藤原為世に学び、若くして出家し頓阿などと称した。歌集「草庵集」などのほか、勅撰集では「続千載集」から「新続古今集」に至る七集に四四首が載り、歌学書「愚問賢註」などもある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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