千葉常重(読み)ちば・つねしげ

朝日日本歴史人物事典 「千葉常重」の解説

千葉常重

没年治承4.5.3?(1180.5.28)
生年:永保3.3.29?(1083.4.18)
平安後期の武士。常兼の子。鎌倉幕府草創に活躍した常胤の父。叔父常晴(上総氏の祖)の養子となり,下総国千葉郡・相馬郡立花郷などを支配。12世紀前半ごろ,本領千葉郡を皇室寄進し,千葉庄検非違使所となる。本領の地名と下総権介に任じたことから千葉介と号した。大治5(1130)年相馬の地を伊勢神宮に寄進,これが相馬御厨となるとその下司(荘園管理の現地事務を行う荘官)に補されたが,国守や近隣在地勢力などの介入によって支配権は安定せず,その課題解決は子の常胤に委ねられた。<参考文献>福田豊彦『千葉常胤』,野口実『坂東武士団の成立発展

(野口実)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千葉常重」の解説

千葉常重 ちば-つねしげ

1083-1180 平安時代後期の武将
永保3年3月29日生まれ。叔父平常時の養子となり下総(しもうさ)相馬御厨(そうまのみくりや)(千葉・茨城県)を相続。下総権介(ごんのすけ)となり千葉大夫と称した。治承(じしょう)4年5月3日死去。98歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「千葉常重」の解説

千葉常重 (ちばつねしげ)

生年月日:1083年3月29日
平安時代後期の武士
1180年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の千葉常重の言及

【相馬御厨】より

…下総国相馬郡(現在の取手・我孫子・柏市の一帯)に設けられた伊勢神宮領。《神鳳鈔》によればその面積1000町歩に及ぶ。桓武平氏の流れを汲む平良文が開発し,平安末期にはその子孫である千葉氏が伝領するところとなった。1130年(大治5)下総権介平常重(経繁)のときに下司職を留保して伊勢神宮に寄進し,その後豊受大神宮にも寄進しており,二宮領御厨として室町時代まで続いた。常重の寄進状によると伊勢神宮へ寄進するに際して,荒木田延明を口入神主とし,供祭物として田畠地利上分と土産のサケを奉納し,加地子職ならびに下司職は子孫の相伝とする旨を記している。…

※「千葉常重」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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