朝日日本歴史人物事典 「千葉常重」の解説
千葉常重
生年:永保3.3.29?(1083.4.18)
平安後期の武士。常兼の子。鎌倉幕府草創に活躍した常胤の父。叔父常晴(上総氏の祖)の養子となり,下総国千葉郡・相馬郡・立花郷などを支配。12世紀前半ごろ,本領千葉郡を皇室に寄進し,千葉庄検非違使所となる。本領の地名と下総権介に任じたことから千葉介と号した。大治5(1130)年相馬の地を伊勢神宮に寄進,これが相馬御厨となるとその下司(荘園管理の現地事務を行う荘官)に補されたが,国守や近隣在地勢力などの介入によって支配権は安定せず,その課題解決は子の常胤に委ねられた。<参考文献>福田豊彦『千葉常胤』,野口実『坂東武士団の成立と発展』
(野口実)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報