千鳥村(読み)ちどりむら

日本歴史地名大系 「千鳥村」の解説

千鳥村
ちどりむら

[現在地名]豊田市千鳥町

勘八かんぱち山の東方に位置し、千鳥一帯から南東山中やまなかにかけて、標高二四〇メートル内外の丘陵がみられる。高位の藤岡面の典型で、厚さ五メートル前後の礫層が、花崗岩類を基盤に堆積している。村域には、先土器時代の千鳥遺跡がある。文久二年(一八六二)の村絵図によると、南北に細長い村で、千鳥ヶ池と二ッ池に通ずる川が、南北に縦貫している。集落は川の東に点在し、東南に氏神社が、最南端に千鳥せんちよう寺がある。また絵図にはないが、東端山中辻地蔵があり、「左なかかね、右もとやまなか」の道しるべになっている。


千鳥村
ちどりむら

[現在地名]滑川市千鳥

早月はやつき川が形成した隆起扇状地(室山野台地)の扇頂部付近に位置し、北東室山むろやま村、北西中野なかの村。村名の由来は、通行すると松明の火が消える小丘があって「火取り場」と通称されたことによる変化とする説、また血を吸う鳥のいた「血取り場」の変化とする説などがあり、開発当時の絵図には「千鳥場堤」の名があったという(東加積村誌)。開発の経緯は下野しもの村と同じで、天保九年以来諸郡一村立村々調理帳(加越能文庫)によると、天保一二年(一八四一)に村立てされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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