南大淵村
みなみおおぶちむら
[現在地名]黒木町大淵
北大淵村の南、矢部川左岸にある。たんに大淵村とも記す。南端部の高良籠より星原峠を越える道筋は椎持往還と称され、多久村(現熊本県鹿北町)方面に通じる。北西部の城之原に南北朝期懐良親王の九州下向に随従した五条頼元の子孫の屋敷(寛永年間の建立)があったという。五条氏は近世には柳川藩立花家の客分となり(寛永三年以後)、代々山筒組頭として世襲、村内六〇名の山筒組を組織していた(文政八年「御山筒中誓紙血判帳」五条家文書など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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