即位の礼(読み)そくいのれい

共同通信ニュース用語解説 「即位の礼」の解説

即位の礼

皇位継承を国の内外に示す国事行為としての一連儀式。5月1日に「三種の神器」の一部を引き継ぐ「剣璽けんじ承継の儀」、三権の長らを前に即位を宣言した「即位後朝見の儀」から始まった。各国首脳や賓客らを前に即位を宣言した10月22日の「即位礼正殿の儀」が中心儀式で、諸外国の国王戴冠式に当たる。天皇皇后両陛下がオープンカーに乗ってパレードする「祝賀御列おんれつの儀」は、台風被害に配慮し、同22日から11月10日に延期された。即位を祝う祝宴饗宴きょうえんの儀」も、平成時と同様、国事行為とされ、皇居宮殿で計4回開催された。

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精選版 日本国語大辞典 「即位の礼」の意味・読み・例文・類語

そくい【即位】 の 礼(れい)

  1. 皇位継承があったときに行なわれる儀式。即位式
    1. [初出の実例]「勧進を得て世襲の帝爵に登る〈略〉同年冬即位の礼を行ひ、ナポレオン第三世と称し」(出典:明治月刊(1868)〈大阪府編〉五)

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知恵蔵mini 「即位の礼」の解説

即位の礼(令和)

令和元(2019)年の天皇・徳仁の即位を広く披露するため、同年に行われる一連の儀式。このうち10月22日には、天皇自ら国の内外に向けて即位を宣言する「即位礼正殿(せいでん)の儀」が皇居の神殿・松の間で行われた。高さ6.5メートルほどの天皇の玉座、高御座(たかみくら)に天皇が、やや小ぶりで高さ5.5メートルほどの御帳台(みちょうだい)に皇后が立ち、天皇が宣言文を読み上げた。高御座には、皇位の証しである剣璽(けんじ)、天皇の印である御璽(ぎょじ)、日本国の印である国璽(こくじ)を配置。天皇の宣言の後に安倍晋三総理大臣が寿詞(よごと)と呼ばれる祝いの言葉を述べ、万歳三唱を行った。日本国憲法下で初めて行われた平成の即位の礼と同様、国事行為と位置づけられ、各国の国王や首相などを含む約2400人が参列した。11月10日には天皇・皇后による皇居から赤坂御所までのパレード「祝賀御列の儀」が行われた。

(2019-11-22)

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