精選版 日本国語大辞典 「皇位継承」の意味・読み・例文・類語
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皇嗣(こうし)(皇位継承の第一順位にあるもの)が皇位につくこと。皇位継承の原因(天皇が崩じたときで、生前の退位はない)が発生すると、その瞬間に皇嗣が天皇の地位を取得する(皇室典範4条)。天皇の地位は世襲で、皇室典範の定めにより継承される(憲法2条)。その定めは次のとおりである。皇位継承の資格は、皇統に属する男系の男子に限られ(皇室典範1条)、その順序は、長子継承の順序に従い、皇長子、皇長孫、その他の皇長子の子孫、皇次子およびその子孫、その他の皇子孫、皇兄弟およびその子孫、皇伯叔父(はくしゅくふ)およびその子孫となる。これらの皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族に伝えられる(同2条)。皇嗣に、精神もしくは身体の不治の重患があり、または重大な事故のあるときは、皇室会議の議により、前述の順序に従って、皇位継承の順序を変えることができる(同3条)。皇統に属する男系の男子であっても、皇族の身分をもたない者は、皇位継承の資格はない。庶子は皇族の身分も取得できない(同6条)から、皇位継承の資格はない。
[池田政章]
(岩井克己 朝日新聞記者 / 2008年)
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出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
… 王位継承については,憲法みずからが具体的に定めるベルギー,オランダなどの型と,憲法は基本原則のみを定め詳細を〈王位継承法〉などにまかせるスウェーデン,デンマークなどの型とがあるが,日本は後者の類型に属する。現行法は,皇位継承資格・順位,摂政となる資格・順位,天皇・皇族の身分・特典,皇室会議などについて定めているが,旧法にあった元号制定,神器の継承,大嘗祭に関する規定は存在しない。ただし,女帝の否定(皇室典範1条)や生前退位の否定(4条)のように,法の下の平等や基本的人権の尊重を定めた憲法上疑問のある規定も含まれている。…
…禅(ゆずり)を受けて皇位につくことを含める場合も多く,譲国ともいう。日本における皇位継承は,上古は天皇が没すると行われるのを常例としたが,645年大化改新に際し,皇極天皇が孝徳天皇に皇位を譲ってから,しだいに譲位が慣例化し,明治天皇まで87代中,56代の天皇が譲位受禅によって皇位についた(ほかに北朝に2例ある)。一方,平安時代の初めから皇位継承と即位の儀礼が分離し,清和天皇のとき制定された《貞観儀式》では,譲国儀と天皇即位儀が別個に規定された。…
…(1)地位の継承は時期により,また階層により異なった様相を見せている。まず奈良時代には,天皇の地位は嫡系継承(嫡子から嫡孫へ)が目指され,そのために間に何人かの中継ぎの女帝を挟みつつ,天武天皇の嫡系の子孫が奈良後期まで続く(皇位継承)。官人層については,継嗣令に明確に嫡系継承が規定されているが,それはもっぱら位階継承(蔭位(おんい))のためであって,中国流の祭祀相続・家長権を伴った実体としての〈家〉の継承を意味するものではない。…
…もちろんその根源も,前天皇としての権威に帰着するわけで,現天皇を東宮,上皇を事実上の天皇とみなす見解も行われたが,一面では上皇の専制君主化は,しばしば上皇を政争の当事者とし,ついには遠島配流の悲劇を招いて,皇位の超責任性すら危うくするに至った。また院政のもとで皇位継承が恣意的に行われ,上皇が続出すると,天皇と複数の上皇のうち,だれが〈治天の君〉となるかが問題となった。ことに持明院,大覚寺両皇統の対立が皇位の継承を複雑にすると,皇位と治天の君が分離し,それぞれ別個に定められ,継承される事態を招いた。…
…天智天皇の定めたという皇位継承にかかわる法のこと。〈改(かわ)るまじき常の典(のり)〉と読む。…
※「皇位継承」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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