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原子力政策大綱 げんしりょくせいさくたいこう National Policy for Nuclear Energy

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知恵蔵2015の解説

原子力政策大綱

日本の原子力政策の基本方針となる長期計画。名称を従来の原子力研究開発利用長期計画から変更した。2005年10月、原子力委員会で決定。大綱では、核燃料サイクルについて安全性や経済性、技術、核不拡散エネルギーの安定供給など10項目の視点から評価した経緯に触れ、使用済み核燃料は直接処分や全量貯蔵ではなく、再処理して有効利用する現行の路線継続を掲げた。これに伴い、使用済燃料再処理積立・管理法も05年10月に施行された。大綱では、高速増殖炉の実用化や老朽化対応による既存原発の活用、国民の信頼回復に向けた取り組みの必要性にも言及した。ただ、日本は約40tものプルトニウム在庫を抱える一方、プルサーマル計画も遅れ、「もんじゅ」事故以降、肝心の高速炉の実用化の見通しは立っていない。また、06年3月に試験運転を始めた六ケ所再処理工場も核拡散上の問題に加え、経済的にも環境的にも大きな国民負担をもたらす、とも懸念される。

(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2007年)

原子力政策大綱

2005年10月に閣議決定された、今後約10年間の原子力政策の基本方針。1956年の策定以来ほぼ5年ごとに改訂を繰り返してきた原子力開発利用長期計画に代わるものだ。総発電量に占める原子力の割合を30年以後も30〜40%という現状水準か、それ以上を担うとしている。使用済み核燃料を再処理して得られるプルトニウムを再び燃料とする核燃料再処理路線は、使用済み核燃料を直接処分するよりコスト高としながら、政策転換に必要なコストも加えるとほぼ同等になり、核燃料サイクル政策を維持する、としている。そして商業用の高速増殖炉の導入時期を「2050年ごろから」と明記した。青森県六ケ所村の再処理工場(日本原燃)の処理能力を超える使用済み核燃料は中間貯蔵し、その処理方法は10年ごろに検討を始める。原子力委員会が定期的に大綱の妥当性を審議する。

(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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