原子砲(読み)ゲンシホウ(その他表記)atomic gun

デジタル大辞泉 「原子砲」の意味・読み・例文・類語

げんし‐ほう〔‐ハウ〕【原子砲】

核弾頭をつけた砲弾発射できる大砲

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「原子砲」の意味・読み・例文・類語

げんし‐ほう‥ハウ【原子砲】

  1. 〘 名詞 〙 核弾頭をつけた砲弾を発射できる大砲。〔新兵器読本(1959)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原子砲」の意味・わかりやすい解説

原子砲
げんしほう
atomic gun

原子砲弾を発射する砲。 1953年にアメリカ陸軍が初めて完成した原子砲は,口径 280mm,在来型砲弾,原子砲弾ともに発射可能で,射程 32km,重量 85t,車両が牽引して時速 50kmで移動することができたが,63年に退役した。 57年には 203mm原子砲弾が開発され,さらに 64年には 155mm榴弾砲の砲弾にも TNT2kt級の原子砲弾が開発された。その後,原子砲は小型化し機動性が高くなったが,冷戦終了を受けて 91年9月,アメリカは海外に配備されているすべての核砲弾を撤去し,廃棄することを明らかにした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「原子砲」の意味・わかりやすい解説

原子砲
げんしほう
atomic cannon

核砲弾を発射する大砲。戦術核兵器一種。1953年5月、アメリカはネバダ核爆発実験場で280ミリ(口径)原子砲の初めての実験を行った。その後、核弾頭が小型化され、現在では203ミリ(8インチ)榴弾(りゅうだん)砲および155ミリ榴弾砲が使われている。核砲弾の威力はTNT火薬換算で数キロトン程度とされている。中性子爆弾を砲弾にしたものも発射できる。

服部 学]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android