取分(読み)トリブン

デジタル大辞泉 「取分」の意味・読み・例文・類語

とり‐ぶん【取(り)分】

自分が取るべき分。分け前。取り前。「取り分が少ない」
[類語]分け前割り前取り高得分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「取分」の意味・読み・例文・類語

とり‐わ・ける【取分】

〘他カ下一〙 とりわ・く 〘他カ下二〙
① 他と異なるものとして区別する。また、特別なものとする。
史記抄(1477)一四「臓と腑とをなにととりわくるぞとなれば」
食物など、物の一部を別の器に分けて取る。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※俳諧・類船集(1676)土「飲食もすすまぬ時はとりわくるぞ」

とり‐わ・く【取分】

[1] 〘他カ四〙 =とりわける(取分)
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「源宰相などのあはれにて物し給ふめるもただいまはとりわきたる事もなかめり」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒とりわける(取分)

とり‐わけ【取分】

〘副〙 (動詞「とりわける(取分)」の連用形から) 同類のものの中で、あるものが特に取り立てられるようなさま、目立つさまを表わすことば。特別に。格別に。特に。ことさらに。とりわけて。とりわき。
名語記(1275)六「とりわけ、すふさねたる事を、すみにといへる、すみ」

とり‐わき【取分】

〘副〙 (動詞「とりわく(取分)」の連用形から) =とりわけ(取分)
源氏(1001‐14頃)桐壺「おろそかなることもぞと、とりわきおほせ事ありて」

とり‐ぶん【取分】

〘名〙 自分の取るべき分。分配の割り前。とりまえ。わけまえ。〔天正本節用集(1590)〕

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