割前(読み)ワリマエ

デジタル大辞泉 「割前」の意味・読み・例文・類語

わり‐まえ〔‐まへ〕【割(り)前】

金銭徴収分配などを各自に割り当てること。また、その金額。「利益割り前を受ける」「割り前を支払う」
[類語]取り分分け前取り高得分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「割前」の意味・読み・例文・類語

わり‐まえ‥まへ【割前】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 割り当てる額。分割してそれぞれに当てる負担分。また、わけまえ。配当。
    1. [初出の実例]「五十両の割前を、どてまたとは、ヲけうこつ」(出典:浄瑠璃・釜淵双級巴(1737)上)
    2. 「芸者を四五人呼んで、馬鹿話をして帰る。〈略〉、割前が三四円位であった」(出典:ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉)
  3. あたまわり。割勘(わりかん)
    1. [初出の実例]「『松金屋で一ぱいやらうじゃあねえか』『そいつあ妙だ。然し割前(ワリマヘ)ではあるまいの』」(出典:歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)序幕)

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